燃える秋 そして・・・明日への希望 

昨年(2004年)は自然が猛威をふるった年でした。6月に台風4号が初上陸して以来、10個の台風が日本を南から北まで縦断し、各地に多くの傷跡を残したほか、台風の季節が終わった10月末には追い打ちをかけるように新潟県中越地方で震度6強の地震が発生し、多くの家屋が倒壊しました(この辺は豪雪地帯なので、この冬更に多くの家の倒壊が予想されています)。
そして、スマトラ島沖大地震。この地震の津波で災害史上未曾有の人命が失われそうです。
(台風や地震で亡くなられた方のご冥福を祈ると共に、ご遺族に対し心から哀悼の意を表します)

また昨年は、自然災害だけでなく天候も異常ずくめでした。
東京では30℃を超える真夏日が68日もあり、最高気温も体温より高い39.5℃を記録しました。
地球温暖化と因果関係ははっきりしていないようですが、50年後、100年後はこうした気象が常態化すると指摘する科学者もいます。温暖化で海面が上昇したとき、大地震と津波が襲ったら・・・・考えただけでもぞっとしますね。
こうした異常気象の影響を最も受けるのが、野生の動植物。夏の猛暑で木の実の生育が良くなかったため、冬眠前の熊が人里に下りてきて騒動を起こした・・・生態系を破壊している人間へのしっぺ返しかもしれません。

木々や草々が赤い実をつけるのは、鳥や動物に「食べられる実」があることを知らせるため。
実を食べさせることで、中にある種子を遠くまで運ばせ、次世代へ命をつなぐ戦略です。

(世田谷区松原) 烏瓜(カラスウリ)

カラスが好んで食べることから烏瓜と名が付いたようです。しかし、都会のカラスはもうグルメで、こんなまずい実なんか見向きをしません。
カラスは知能の高い動物です。かれらが生ゴミを漁るようになったのは、苦労せずに手に入る美味しい物があることを学んだからですが、ゴミ袋の透明化でこの傾向に一層拍車がかかりました。(東京都。カラス対策の罠をしかけても餌だけ取られています)

実と名前に似合わず可憐な花です。
   
   (世田谷区羽根木)
 
ピラカンサス

春の雪のような白い花を付けていたのがいつの間にかいっぱいの赤い実になります。この実を見ると
♪赤い鳥、小鳥、なぜなぜ赤い・・・の童謡を想い出します。バラ科でのすので刺があります。ご注意。

    (花:世田谷区砧、実:同区豪徳寺)
梔子(クチナシ)

クチナシの実は赤というよりオレンジに近い色ですが、この実で染めると綺麗な黄色になります。
わが家の正月料理「栗きんとん」はクチナシで染めます。この花も白です。
    
(花:世田谷区砧、実:同区羽根木)
 
正月に活ける花に「千両」「万両」があります。これは「千両、万両ありとおし」という、おめでたい言葉からきたもの。「ありとおし」も植物で、別名「十両」とも言われます。
千両は葉の上に実がなり、万両は葉の下に実が付きます。万両の方が日持ちがします。
 
千両(センリョウ)(品川区上大崎 自然教育園) 万両(マンリョウ)    (世田谷区羽根木)
 
葉が紅葉するのは、葉からの水分発散を押さえるために導管や師管をパイプカットするので糖分が葉に貯まるため。葉を落として厳しい冬を乗り越える知恵です。来たるべき春には新しい若葉が芽吹きます。
夏が酷暑だったせいか、昨年は色づくの遅く、12月になってもまだ散らずに鑑賞できました。 

(カエデ) (品川区上大崎 東京都庭園公園)
 
(ツタ) 

♪♪秋の夕日に照る山紅葉 
濃いも、薄いも数ある中に 
秋を彩るカエデやツタは 
山の麓の裾模様♪♪ 
(文部省唱歌)

(世田谷区羽根木) 
ポインセチア

クリスマスが近づくとお花屋さんの店先に並び、クリスマスセールスの広告図案でもよく使われます。
これは野生化したもの。前年に買ったものを移植したのでは・・・

(世田谷区羽根木)
 
花も「色」では負けていません。
ゼラニュウム

ヨーロッパではクリスマスには、柊(ヒイラギ)など赤い実と緑の葉のある植物を飾る風習がありますが、これも再生を願う伝承。ゼラニュウムも一年を通して咲きますが、花の少ないこの季節には格別です。

(港区六本木)
冬薔薇(フユソウビ)

バラは四季咲きもあり、一年中鑑賞できますが、霜に耐えて咲く冬のバラはどこか凛としたした佇まいがあります。

(世田谷区砧)
山茶花(サザンカ)

落ち葉が散り始める頃、
生け垣などに咲き始めます。
♪♪サザンカ、サザンカ、咲いた道
たき火だ、たき火だ、落ち葉焚き・・・・

ツバキの仲間。白花もあります。

(目黒区三田)
寒木瓜(カンボケ)

ボケには朱色の花を付ける春咲と紅白の冬咲があります。紅白のボケは、名前からだけでなく、どこかとぼけた感じがします。だからお目出たいのかも?

(世田谷区羽根木)
 
緋衣崑崙花
(ヒゴロモコンロンカ)

いよいよ寒の入。
暖冬とはいえ、これから寒くなります。
昨年10月末に訪問した常夏の海南島から暖かさをもらってきました。

中国最南端の公園、
「天涯海角(テンヤハイジャオ)」で。

天涯海角はココをクリック
 
最後に紅白揃えて・・・
水仙(スイセン) (世田谷区大原) 南天(ナンテン) (世田谷区羽根木)
 

  
「何かな、なに花な?」コーナー
名前が分からない花の写真を「何かな、なに花な?・・・」のページ掲載してありますが、今回通りがかられた旅の方(大町様)から多数教えて頂きました。ありがとうございました。
名前の分かった花を別ページに集めました。ココをクリック

しかし、またまた名前が分からない花がたくさん出てきました。たとえばこの花。

分かりました!

アルメリア
別名:浜簪(ハマカンザシ)
丸髷を結ったお姉さんに似合いそうです。

(世田谷区千歳台)

「何かな、なに花な?・・・」のページに不明な花の写真を載せましたので、もし、ご存じならば教えてください。
ココをクリック、または http://www.insite-r.co.jp/Flower/unkown/

ギフトコーナー
綺麗な花を贈ってもらいましたのでご紹介します。
いろは紅葉(イロハモミジ)

紅葉は青空に透かしてみるのが一番綺麗に見えます。(小林様から頂きました)
天竺牡丹(テンジクボタン) 別名(通称)ダリア

もともとメキシコが原産の花で、メキシコの国花です。(荒木様からいただきました)

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