春の祭典

今年(2006年)も長く厳しい寒さが続きました。また、日本海側では昨年に続き大雪でした。でも、こうした厳しい冬を乗り切ったあとには、自然はご褒美をくれます。多くの花々がいっせいに野を彩ります。
私が小学校低学年の頃(1956〜60年)、学校の映画会で「森は生きている」という映画を見ました。ロシアの伝説をベースにした児童向けのソ連映画でしたが、そのなかで真冬に春の花を探しに森に行かされた少女が12ヶ月の精霊たちと出会い、冬咲かないマツユキ草を手に入れるという話でした。12ヶ月の精霊たちの魔法で季節の花が次々と咲いてゆくシーンは今でも鮮明に覚えています。冬が日本以上に長く厳しいロシアや北の国々では、短い春から夏の間に生が乱舞します。ストラビンスキーのバレー音楽「春の祭典」も大地と太陽への原初的な礼賛の旋律で溢れています(ただしストリーはあまりめでたいものではありませんが・・・)。

ムスカリ

春先の花は、土筆や蕗の薹のように、雪が消えた後に地中からニョッキリと芽や葉を出して、早春の陽光に向かって一斉に花を広げます。
春の序曲を奏でる小人の楽隊のようですね。

ムスカリとはムスク(麝香)から来た名前です。以前はあまり見ませんでしたが、最近は多く見ます。ユリ科の花。

(港区青山墓地)
 
ニョッキリ・もっこリは私たちが先輩・・・
土筆(ツクシ)  蕗の薹(フキノトウ)
(世田谷区祖師谷) (世田谷区砧 山野小学校)

ヒマラヤ雪ノ下(ユキノシタ)

雪の下でじっと耐えて春を待つ・・・そんなイメージをもってしまう名の花ですが、実は「雪の舌」がなまって「雪ノ下」になったとか、白い花を雪にたとえ、その下に葉があるからとか、諸説紛々。でも、このヒマラヤ雪ノ下は色も形も違っています。
(世田谷区砧)
雪ノ下 (静岡県伊豆の国市)クリックで拡大。

地上にまだ雪が残っていて草花が顔を出す前に、木々の花々は一足先に花を開きます。
まず、「東風吹かば・・・」梅が咲き、次いで辛夷や白木蓮の白い花、そして三椏や山茱萸の黄色い花、最後に桃や桜などバラ科の木々がピンクの花を咲かせます
 
(ウメ)           (世田谷区砧) 辛夷(コブシ)     (港区高輪台船保病院)
 
白木蓮(ハクモクレン)       (世田谷区砧) 山茱萸(サンシユウ)     (世田谷区桜ヶ丘)
 
三椏(ミツマタ)       (世田谷区砧) 緋寒桜(ヒガンザクラ)(世田谷区砧山野小学校)
 
(モモ)     (世田谷区砧) 八重桜(ヤエザクラ)     (世田谷区砧公園)
 
桜−染井吉野(ソメイヨシノ)  仙川にかかる桜 (世田谷区成城 東宝撮影所)

流れる花びらは「花筏(イカダ)」

枝々に花のランタンがともると地上の星々がミラーボールのように輝き始めます。
 
アリッサム            (世田谷区砧) クロッカス          (世田谷区砧)
 
ノースポール        (世田谷区宮坂) ネモフィラ          (世田谷区砧)
 
名称不詳       (港区赤坂アークヒルズ) ボロニア       (中央区晴海トリトンタワー)
 
勿忘草(ワスレナグサ)   (世田谷区大蔵) カランコエ      (中央区晴海トリトンタワー)

山吹(ヤマブキ)     (千代田区富士見)

大甘菜(オオアマナ)   (世田谷区大蔵)

舞台の用意は整いました。後は出演者を待つばかり・・・・

          最初に登場するのは・・・・ 踊子草(オドリコソウ)
バレーというと「白鳥の湖」。第2幕のオデット姫と白鳥たちの乱舞にはいつもため息が出ます。

この踊子草は金沢城内に咲いていました。大学が郊外に移転したため今は原生林状態です。
(金沢市金沢城内)

春先に田んぼや畑のあぜ道に咲くのが・・・・
姫踊子草


(世田谷区祖師谷)

ついで登場は・・・
アネモネ

フレンチカンカンのスカートのようです。
ギリシャ語の「風」が語源。
道理で揺れるはずです。

(港区赤坂アークヒルズ)
ブルビネア

黄色いマラカスが並んだようです。
風に揺れると音が鳴る?(嘘です!)

(世田谷区祖師谷)
日本美人も負けてはいません。
楚々とした立ち振る舞い。

十二単(ジュウニヒトエ)

平安時代の宮中婦人の衣装から来たもの
あまり似ていませんね。

(世田谷区祖師谷)
おや、耳の長い道化も幕間から覗いています。

フレンチラベンダー

 (世田谷区砧)
クリックで拡大
ヒロインにはルビーのネックレスがお似合い。
でも、連なっているのお魚に似た花。

鯛釣草(タイツリソウ)
華鬘草 (ケマンソウ)ともいいますが、鯛釣草のほうが愛でたくていいですね。

(港区赤坂アークヒルズ)
いよいよ主役たち登場−−春の2枚看板

牡丹(ボタン)        (世田谷区砧)

薔薇(バラ)

        (世田谷区砧)

これで花たちによる「春の祭典」は終了です。
鈴蘭(スズラン)

(世田谷区桜上水)
終わりを告げるベルが鳴っています。  お疲れ様でした。

人が育てた花だけでなく、たまには自然の花も鑑賞したいと思っていませんか?
5月末に北信濃を旅してきました。斑尾山か「春の北信濃 花と風紀行」の画像をクリックしてください。
 (斑尾山)


「なに花な?」コーナー
今回もいくつか名前が分からない花がありましたが、これまで撮った中にも名称不詳の花がたくさんあります。
例えば・・・

@ A
翁草(オキナグサ) B

「何かな、なに花な?・・・」のページにも不明な花の写真を載せましたので、もし、ご存じならば教えてください。
ココをクリック、または http://www.insite-r.co.jp/Flower/unkown/

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