2022年 カレンダー

今年(2021年)、北は北海道から南は与那国まで日本の各地で撮影した花を月ごとに選んで四季の花カレンダーにしました。
以下の画像はそのサンプル版です。
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(ご自身で印刷するには、各月の「カレンダー表示はここをクリック」して画像を出し、倍率を200%でA4サイズで印刷します。フォトマットペーパーを使えばきれいに印刷できます)

表紙    
撮影データ
1.花の名 科名 
  (英語名または学名)
2.撮影地
3.解説

トビシマカンゾウ(飛島萱草)  ユリ科 
Hemerocallis dumortieri var. exaltata
新潟県佐渡市大野亀

ニッコウキスゲの仲間だが、背丈は高い。佐渡島の外府海岸の先端、大野亀周辺で大群落を作る。この他の自生地は名前の由来となった山形県飛島の2カ所だけである。
一月
カクチョウラン(鶴頂蘭) ラン科
Phaius tankervilleae (Nun's-hood orchid)
沖縄県竹富町西表島


西表島は野生ランの宝庫である。年間を通じて何らかのランが見られ、固有種も多い。ただ、盗採と観光オーバーユース(世界遺産指定に伴う規制)により、島中央部に生えるランが見られなくなったのは残念だ。
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二月
サキシマフヨウ(先島芙蓉) アオイ科
Hibiscus makinoi
沖縄県竹富町西表島

園芸種ハイビスカスの仲間。九州南西部から西南諸島にかけて分布する日本の固有種。同種のスイフヨウ(酔芙蓉)は白からピンクへと色を変えるが、本種は咲始めから既にほろ酔いである。
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三月
カイコバイモ(甲斐小貝母) ユリ科
Fritillaria kaiensis
東京都八王子市

春先の叢林でひっそりと咲く。まだ頭上の木々が葉を広げないうちに葉を広げ、日光を浴びて栄養を蓄える。木々が葉を広げるころ、カタクリと同じように地上から姿を消す春の妖精(スプリング・エフェメラル)である。
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四月
テッポウユリ(鉄砲百合) ユリ科
Lilium longiflorum (Trumpet lily/Easter lily)
沖縄県与那国島

原産地は九州南部、西南諸島の海岸部。潮風に耐えるため茎は太短く、葉も厚い。明治時代、沖永良部島を中心に栽培ブームが起き、ヨーロッパに大量輸出される。名前は花筒がラッパ銃の銃口に似ているため。
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五月
クマガイソウ(熊谷草) ラン科
Cypripedium japonicum
山梨県西桂町

膨らんだ花弁(唇弁)を矢除けの母衣(ホロ)に見立て、源平合戦での源氏方熊谷直実の故事からクマガイソウと名づけられた。対する平家方は平敦盛に因み、アツモリソウとなる。今やどちらも盗掘で絶滅寸前。
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六月
カキノハグサ(柿の葉草) ヒメハギ科
Polygala reinii
愛知県新城市鳳来寺山

葉がカキの木の葉に似ていることからこの名が付いた。一見、マメ科のハギように見えるが、花弁は先端のオレンジ色の部分。基部のクリーム色の部分は萼片である。漢方薬に利用されるサポニンを含む。
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七月
ウリュウコウホネ(雨竜河骨) スイレン科
Nuphar pumila var. ozeensis f. rubro-ovaria
北海道雨竜町雨竜湿原

北の尾瀬と呼ばれる雨竜沼湿原の固有種。柱頭盤は暗紅色。
オゼコウホネの一品種だが、柱頭盤の色は鮮やかでなく、また子房の色は赤褐色である(オゼコウホネの子房は緑色)。

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八月
カムイビランジ(神威びらんじ) ナデシコ科
Silene hidaka-alpina
北海道新ひだか町ペテカリ岳

青いケシにも匹敵する希少種。日高山脈の稜線上の花崗岩露岩の隙間や岩棚にへばりつくよう根を下ろす。茎高5cm〜10cm、直径1 cmほどの可憐な花だが、岩が含む熱を頼りに氷河期から逞しく生き延びてきた。
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九月
トウテイラン(洞庭蘭) オオバコ科
Pseudolysimachion ornatum
島根県西ノ島町

中国の湖、洞庭湖に因んだ名を持つがれっきとした日本固有種。花の蒼さが洞庭湖の水面の色を想起させたということだろうか。山陰地方から九州にかけての日本海側で、岩の露出する崖地に自生する。
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十月
ダルマギク(達磨菊) キク科
Aster spathulifolius (Seashore spatulate aster)
島根県西ノ島町

山陰から九州にかけて、海岸の岩地に自生する。花だけでなく葉も幅広で、丸い。達磨大師の修行姿を模した人形が丸いことから、丸いものにはダルマの名が付くことが多い。ウィスキーにもダルマがあった。
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十一月
イトラッキョウ(糸辣韮) ヒガンバナ科
Allium virgunculae
長崎県平戸市佐志岳

教会遺構で世界遺産となった平戸島の固有種。露出した安山岩の周りに群生する。葉はなく、すっと伸びた5〜10pほどの花茎の先端に白〜薄紫の透明感ある花をつける。以前はユリ科だったが、ヒガンバナ科に変更。
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十二月
ミセバヤ(見せばや) ベンケイソウ科
Hylotelephium sieboldii (Japanese Stonecrop)
東京都小平市東京薬用植物園

乾燥や寒さに強く園芸種として店頭にも並んでいる。しかし、自生地は小豆島と十津川の2カ所のみ。刺枝で簡単に増やせるのに盗掘が絶えず、絶滅寸前。小豆島では、手の届かない岩の上に2株を見ただけだった。
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裏表紙
ヤマスカシユリ(山透百合) ユリ科
Lilium maculatum
秋田県大仙市真木渓谷

北陸から北の日本海側で海岸に生えるイワユリ(スカシユリの別名)があるが、それから分化し山地で育つったのが本種。イワユリに比べ、葉が細くて長い。スカシユリは花弁が離れて、隙間ができることから名づけられた。
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